【リネージュM】ERの効果について検証する(その1)

リネージュM(LineageM)のステータス「ER(Evasion Rate:遠距離回避率)について検証し、考察しているページです。遠距離物理攻撃に対して有効なこのステータスは、いったいどのくらいの効果があるのでしょうか。PvPで検証してみました。

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本実験の概要と仮説

概要

遠距離物理攻撃(弓・銃)に対しては、ACによる回避のほか、ER(Evasion Rate:遠距離回避率)による回避も重要だと言われています。韓国などでは、「高ERに到達したキャラは、弓エルフが何人かかっても倒せない」と言われるほどの回避を見せるとか。 今回は、ERの効果について検証し、その計算式についても推定してみました。

本実験によって新たな疑問も生まれたため、また後日そちらに関しても検証したいと思います。 結論だけ知りたい方は、最後の「まとめ」をどうぞ。

仮説

遠距離物理攻撃(弓・銃)は、ACによる回避判定ののち、当たり判定が出た攻撃に対してER%の回避効果があるのではないか。

例えば、ACによる回避が30%、ERが50だったとすると、

30%+(100-30)%*50%=65%

65%の最終回避率になるのではないか、ということです。

今回は、「AC回避が起こらない状態では、ER%の回避が発生している」という部分を検証したいと思います。

方針

命中判定を厳密に調べることが思った以上に手間だったため、今回は「仮説が正しそうか?」という予備実験的なものに留めます。 本格的な検証は、今回明らかになった課題と合わせて後日行う予定です。

検証計画

1.ACによる回避下限値の推定

攻撃者を固定し、ACによる回避が発生しない(つまりERがなければ全弾命中)AC帯を探ります。純粋にERの効果を図るためです。

2.防御側のレベルが回避に影響するかの確認

ACを1で調べた回避下限値以下にし、ERが同じ、レベルのみ異なる防御者を二人選び、被弾率を調べます。レベルが防御に影響しなければ、ERの離れた複数のキャラで検証できるためです。

3.ERによる回避率を実験

ERの大きく離れたキャラを使って被弾率を調べます。今回のメインとなる実験です。

実験内容と結果

1.ACによる回避下限値の推定

メインとなる実験ではないため、同じキャラでACのみ変え、125秒間の被ダメを比べるという簡易的なものとしました。

攻撃者(lv66エルフ)命中60
防御者AAC-40ER31耐久5被ダメ3187
防御者BAC-23ER31耐久5被ダメ3047

AC-40の方が被ダメが高く出ていますが、差が5%以内であることもあり、この場合においてはAC-40以下であればACによる回避は発生しないとみていいでしょう。 (ちなみに、リネージュMには隠れた最低命中率などはないようです。)

2.防御側のレベルが回避に影響するかの確認

1.と同じく簡易的に行いました。レベルの異なるステータスの近いキャラを比較しています。

攻撃者(lv66エルフ)命中60
防御者C(63DE)AC-33ER29耐久4被ダメ3282
防御者D(51エルフ)AC-33ER29耐久4被ダメ3647

困ったことになりました。実験前の予想と異なり、レベルと職が違うキャラでは被ダメに10%以上の差が生まれています。 韓国の実験では、「防御側のレベル差による回避率等の差はない」「少なくとも対人において職毎のACによるダメージ軽減はない」というのが定説となっており、このような結果になるとは想定していませんでした。

これについては後日また詳しく検討するとして、とりあえず今回は同じキャラでERを変えて実験するしかありません。

3.ERによる回避率を実験

攻撃者はそのまま、ERだけ変えた同じキャラクターへ攻撃しました。

キャラクターERAC耐久予想回避率実際回避率
防御側E(lv75騎士)31-33531%27.78%(25/90)-11.6%
防御側F(lv75騎士)48-33548%44.71%(38/85)-7.36%

動画を撮って統計情報を厳密にカウントしましたが、時間がかかるため試行回数が少なくなっています。予想値との誤差は大きく出ていますが、試行回数が少ないのでこの程度の誤差が出るのは当然と言えるかもしれません。

詳しくは更に繰り返し実験する必要がありますが、これらの結果から今のところ「ER分の回避%は発生しそうだなぁ。(もしくはER-3%など)」と言えそうです。 今回の結果を元に、実験方法をより簡便で精度の高いものにブラッシュアップしながら、今後も検証を検証を続けていきたいと思います。

まとめ

  • 遠距離物理攻撃(弓・銃)の攻撃は、AC以外にも回避できる要素がある。この回避率は恐らくERに依存する。
  • ERによる回避率は、ER%であろうと思われる。
  • レベル差、または職による回避率補正、もしくはダメージ軽減などがあるかもしれない。(未確定)

今後の課題

試行回数の少なさ

試行回数が最低200~300ないと誤差を小さくすることは出来ないため、より簡便に命中率を計れる方法を検討する必要があります。 アイデアはあるので、次回は「測定に多少誤差が出るが、より簡便な方法で試行回数を大きく増やすことで最終的な信頼度を上げる」という測定方法を試してみたいと思います。

ERによる回避がどのタイミングで計算されるのか

仮説では「AC判定後」としており、これは体感とも合致しますが、今回は詳しく調べられませんでした。次回以降に検証したいと思います。

ERによる回避率は、高ERになってもそのまま伸び続けるか

今のところ、一次関数のような一直線の対応がありそうですが、高ERになってもこの関係が保存されるかは未知数です。(状況から保存されるのではないかと思っていますが。)

例えば、ER80でも回避率80%ということになれば、弓をものともしないキャラクターもいずれ登場するかもしれません。

防御側のレベル差、もしくは職差によるダメージ増減はあるのか

今まで「ない」と言われていた要素ですが、これ単体でも面白いテーマであるので今後検証していきたいと思います。 これまでのデータから、「職による差」か「攻撃者より対象のレベルが低いとダメージや命中率が増加する」のどちらかかなと考えています。

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